男子は白井空良、根附海龍、青木勇貴斗の日本勢が表彰台を独占！
女子は松本雪聖が初優勝。織田夢海、クロエ・コべルが表彰台へ

今シーズンのワールドスケートボードツアーのグランドファイナル（最終戦）の舞台となった北九州市には、世界45の国と地域から184名のスケーターが集結しました。

ワールドスケートボードツアーは、世界最大規模のスケートボード競技シリーズです。毎年、世界中のトップスケーターたちがこのツアーでしのぎを削り、「ワールドスケートボードランキング（WSR）」のポイントを獲得。ランキング上位に入ることで、ロサンゼルス五輪（LA28）への道が開かれます。

これまでの開催地には、スイス、ドバイ、アルゼンチン、イタリア、中国、ハンガリーなどが名を連ねてきました。

今回新たにワールドスケートボードツアーの開催地に加わった北九州市は、日本におけるアクションスポーツ（アーバンスポーツ）の拠点として、今後の発展に向けた足がかりとなる重要な開催地です。

今大会の準決勝前日には記者会見が行われ、堀米雄斗、吉沢恋、ナイジャ・ヒューストン、クロエ・コベルといったスター選手に加え、ワールドスケート会長のサバティーノ・アラク氏、北九州市長／大会組織委員会会長の武内和久氏も登壇しました。

北九州をスケートボード国際大会の恒常的な開催地として定着させていくという、大きなビジョンが示されました。

世界最高峰のスケーターが集うワールドスケートボードツアーでは、なんと日本のオリンピック金メダリスト、吉沢恋選手と堀米雄斗選手が決勝進出を逃すという熾烈な戦いに。一方で、男女合わせて7名の日本人選手がファイナリスト入りし、日本勢は相変わらずの強さを発揮しました。

それでも、今年の決勝進出者の国籍は例年に比べて多様で、中国2名、韓国2名、ブラジル2名に加え、オーストラリア、アルゼンチン、ペルーからそれぞれ1名ずつが進出。国際色豊かな顔ぶれとなりました。

なかでも注目は、男子ではツアー初参戦ながら驚きの活躍を見せたブラジルのウォレス・ガブリエルと、初のファイナル進出を果たしたペルー出身のデイヴィッド・トゥエスタ。女子は14歳の韓国出身シン・ジユルがデビュー戦ながら大健闘。中国のジク・エンライ、日本の大西七海とともに、既存勢力に新たな風を吹き込む存在となりました。

一方で、スケートボード発祥の地であるアメリカからは、今回は決勝進出者ゼロという意外な結果に。

今大会、男子は日本人選手が表彰台を独占。白井空良が優勝、根附海龍が2位、青木勇貴斗が3位に入りました。

女子では、松本雪聖がワールドスケートボードツアーで自身初の優勝という快挙を達成。2023年東京大会を制した織田夢海が2位に続き、3位にはオーストラリアのクロエ・コベルが入賞しました。

この結果は、わずか数か月で競技レベルが大きく進化していることを如実に物語っています。

白井空良
「最後は本当に緊張したけど、決まってよかったです。あのラストトリックは、自分を超えられたと思います。北九州で勝てたことはすごく大きいし、自信にもつながりました。まだ大会は続くけど、今日は自分にとって大きな一歩になりました」

松本雪聖
「最後のベストトリック、正直自分でも決まると思ってなかったんで、びっくりしました。ライバルだけど仲間。相手にも決めてほしいけど、自分も絶対に決めたいそんな気持ちです」

◎男子ストリート決勝 結果
1位　白井空良（日本）170.27
2位　根附海龍（日本）169.78
3位　青木勇貴斗（日本）165.91
4位　マティアス・デルオリオ（アルゼンチン）164.56
5位　ジオバンニ・ビアンナ（ブラジル）163.40
6位　デイヴィッド・トゥエスタ（ペルー）134.17
7位　カン・ジュニ（韓国）113.36
8位　ウォレス・ガブリエル（ブラジル）67.05

◎女子ストリート決勝 結果
1位　松本雪聖（日本）160.51
2位　織田夢海（日本）160.29
3位　クロエ・コベル（オーストラリア）155.60
4位　シン・ジユル（韓国）154.84
5位　赤間凛音（日本）148.46
6位　大西七海（日本）144.59
7位　ジク・エンライ（中国）143.15
8位　チェンシー・ツイ（中国）65.67